花粉症は食事で改善するのか

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花粉症が辛いけど食事療法で改善するの?

こんにちは、食育子こと管理栄養士の川村郁子です。さて3月に入り、少しずつ温かくなって参りました。

春が近づいてくると、恐ろしいもの…それは花粉症

鼻がムズムズ、クシャミが止まらない、目がチカチカ、鼻水がたら~ん

せっかく気温が過ごしやすくなってきたのに、外に出るのが億劫になる。こんな方も多いと思います。私もそうなので辛い気持ち分かります。

で、花粉症があまりにも辛いと、薬だけでなく食べ物などでもマシになる方法はないかと藁にもすがる思いで探しますよね。そこで、今回は花粉症は食事で改善できるのか?について私の考えをまとめてみました。

そもそも花粉症とは?!

スギやヒノキなどの花粉が原因でクシャミなどのアレルギー性症状を起こすものですが

(詳しい説明は厚生労働省のページ「花粉症の原因」を参照)

簡単に私の言葉でまとめると...花粉を異物だと見なして、抗体が働き「異物が入ってきたぞ~!!追い出せ!!全力で追い出せ~!!」

という反応を過剰にしてしまうという現象です。本当は花粉くらいスルーして欲しいものですが、何らかの理由によって

「排出せよ!!」と体が反応しまくっている状態が、このクシャミや鼻水や目の充血なわけです。

では、本題に移りたいと思いますが、この花粉症は食事で改善するのかについて私の意見を述べたいと思います。

特定の食品を食べて治るものでは…ないのかも

先に結論から言うと、特定の食品で花粉症が良くなるという根拠はまだ十分ではない。です。

花粉症に効くと一般的に言われているもので、甜茶やヨーグルト、シソなどがあります。もちろん、これらの食材で花粉症がマシになった!という経験をお持ちの方もいらっしゃるかも知れません。

そう信じているのであれば、私は何も言いません。どうぞ、召し上がってください。ヨーグルト美味しいし、シソも料理にトッピングすると風味が上がるし甜茶も甘くておいしいですよね。美味しいついでに~ならアリだと思っています。

ですが、まだ花粉症と食事の関係については明らかになっていない部分が多いのです。どちらかと言うとプラシーボ効果(偽薬)の影響の方があるのではないか?と個人的には思っています。もしかしたら今後、色んな研究がされて明らかになり「この食品を食べれば花粉症の症状がとても軽減した!」というものが出てくるかも知れませんので、断定はしませんが、現時点では「コレさえ食べておけば!!」と一つの食品に固執しなくても良いのでは?と私は思っています。

逆に、たくさん食べ過ぎて過剰摂取も気になるので、嗜好の範囲内で「美味しく」取り入れる分には特に問題ないのではないかと思います。

この件については、非常に興味深いコラムが厚生労働省に掲載されていますので、貼っておきます。

このコラムによると、花粉症の色んな民間療法がありますが、科学的根拠は不十分なので、鵜吞みにしすぎたり多額な費用を投じたりまではしなくて良いかも?と(意訳)といった内容が書かれています。つまり現時点でまだ十分な根拠はないようです。

(厚生労働省:花粉症の民間療法について

しかし、食事を整えることは大事!

このように、お伝えすると「じゃあ、私の努力は無駄だったのね…グスン(涙)」と肩を落とす方もいらっしゃいます。ですが私は、決して「食事を意識することは無駄ではない」と思っています。

現時点では、特定の食品を食べて花粉症が良くなるよ~とは言えませんが、もしも何か特定の栄養素が不足していることが原因で、花粉症の症状が出ている場合は、バランスの良い食事をして不足栄養素を補うことで、改善する可能性はあるでしょう。その不足栄養素は人によるので、何とも言えませんが

例えば、今、カップラーメンや揚げ物、お肉ばかり食べている方がお魚も適度に取り入れるように意識するなどは良いことだと思っています。野菜不足の方が腸内環境を整える為に、食物繊維を多く含む海藻や野菜、未精製の穀類を意識して食べるようにしたり、発酵食品を取り入れるなどするのも素敵なことではないですか。

絶対にコレ食べたら良くなるよ!とは断定できませんが、バランスの悪い食事をしているよりかは、良いと私は思います。

つまり、何が言いたいかと言いますと、バランスが悪い食生活が原因かも知れないし、そうじゃないかも知れない。だけどもし原因だったら、栄養素をバランスよく補うことで良くなることがあるかも?ということです。人体って複雑なので、色んな影響が絡み合っているんですよね。あくまで推測でしかないです。

とは言っても、花粉症に限らず。食事の偏りというのは色んな病気の原因となりますので、こういう機会に「食べ過ぎていそうなもの」「不足していそうなもの」をご自分で意識してバランスを考えることは、管理栄養士として是非やって頂きたいことだと思います。

結論:偏りを調整して色々なものを食べてください!(あとアルコールもほどほどに!)

 

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食育子(しょくいくこ) 福岡出身の管理栄養士。一児の母。 もともと居酒屋で飲み食いするのが大好きだったが、妊娠・出産を機にほとんど飲まなくなった。 今は、外食をあまりしなくなったので、二郎系とかを家でどうにかして作れないか試行錯誤中。
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