管理栄養士、栄養士の給料を上げる方法を考えてみた

管理栄養士・栄養士の給料を上げる方法を考えてみたよ

ホリエモンこと堀江貴文さんのTwitterで少し前に話題になったのがコレ

http://weblog.horiemon.com/100blog/45087/

 

このことでTwitter上では

「保育士の給料がなぜ低いのか」

「いや、大変だからって高くなるとは限らないだろう」

と色々と物議を醸していました。

そして、私はこの様子を見ていて正直

「話題になって...保育士さんいいなぁ」

って思っていました。笑

だって、保育士と変わらないくらい栄養士も薄給ですからね。

求人などを見ると、給食の栄養士の時給って都内でも余裕で1000円切ることあります。

居酒屋のバイトよりも低いんです。

命を預かるだけでなく厨房のパートさんたちにやっかまれて、責任ばかり押しつけられてストレスMAXな割に

私も以前、自分のブログで書きましたが

 

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ここでは、「給与が低い理由」についてを考察してみましたが

低い理由ばかり述べていたところで、現状は何も変わらないので

ではどうすれば、給与が上がるのかについて考えてみたいと思います

私は経済の専門家ではないので

もしかしたら、社会の仕組み的に「いや、そうじゃない」という部分もあるかも知れませんが

妄想話にお付き合いいただけたらと思います♪

目次

どうしたら、栄養士の給与が上がると思う?!

 

まず...給与を上げる為には”経営”のことを理解する必要があります。

従業員目線では、「大変なのに給料が少ない」と嘆きがちですが

実際は

「どこからお金が入ってきて(財源)」↓

「どれだけの経費がかかるから」↓

「結果、これくらいの給料になる」

という仕組みがあります。つまり”組織の収入源”を上げることに着目すれば良いのでは?と考えました。

①特定施設での給食管理と栄養管理を「完全業務区別化」してみてはどうか?

管理栄養士や栄養士の主な働き口として

病院、学校、介護施設、保育園などの集団給食を行う場所がありますが

私はここでの業務を「線引き」して「区別化」

してはどうかな?と思います。

例えば、現在の栄養士さんの働き方としては(施設によって全く違うと思いますが)

「給食業務(調理)」も「献立作成」も「特別食の管理」も「発注」「スタッフ管理」などの給食業務

「病棟内の会議」「栄養指導」「学会研究」「栄養管理計画」などの栄養管理業務

全て一人で担っているパターンも多いかと思います。

しかし、実際は毎日の給食管理の方に時間が追われて

栄養管理の方に時間を割けないので、栄養管理ための時間がなくなる

方も少なくないのでは?と思っています。

そうなると「栄養管理をすることで、いかに対象者の病態や状態が改善したか」の結果が出にくくなる

=栄養管理の必要性が認知されにくいのでは?

と考えました。

(保険料の削減と直接的に関連付けることが出来れば、栄養管理加算も上がるという予想で)

その為、本来は管理栄養士でなくても出来るような業務

給食作成、厨房のスタッフ管理などは選りすぐりのスペシャル調理師さんにお任せする。

(ちなみに、私の経験上、そのスタッフ教育にも膨大な時間と手間が必要だったので、特別な管理が必要な調理現場で従事する方は

特別な知識と資格を取得してからしか、働けないくらい門を狭めて欲しいと思っています。自覚も芽生えるし、ミスの回数、研修回数も減らせるので)

そうやって、どんどん病棟へ行く回数を増やしたり、臨床研究の数を増やすことで栄養管理によって、改善した」

というデータを増やし、栄養管理の価値を上げていくのも1つの方法なのかなと思います。

【業務を区別化することのメリット】

「給食業務」と「栄養管理」を区別化することのメリットはそれだけではありません。

今まで、給食管理(厨房で調理)をしていた時間を、病棟での栄養管理に割くことが出来ますので

「栄養指導の回数」をこなすことが出来ます。栄養指導の数が増えれば増えるほど保険点数は稼げますので

病院側の利益は増えるわけです。

(一回当たり200点前後?なので大きくはないですが、塵も積もれば...ということで)

私も以前、病院で管理栄養士をしていた際に、「栄養指導回数」を増やすことでどれくらいの利益が出るのかを

病院側にプレゼンして、指導回数の増加を協力して頂いた経験があります。

その結果、栄養指導件数を前年度の10倍に増やすことに成功しました。

こういう「実際に利益を上げる」という行動を続けていくことで

給与アップにつながっていくのではないかと思います。

③企業での「ダイエット指導」の管理栄養士となる

これに関しては、私は本当に羨ましい限りなのですが

私自身がまだ学生で就職先を選んでいた時には「食事指導のみ」を業務にしている栄養士の求人がほとんどありませんでした

(あっても、健康食品会社くらい?)

しかし、昨今では、ヘルスケアやフィットネス、正しいダイエットに関して注目が集まり

管理栄養士としての第三の雇用が創出されているように感じます!

(本当に、いいな~!!私も10年前なら絶対働いてました!)

その為「ダイエット指導」を行いながらどんどん経験を積める場所で働くというのも1つの選択肢として良いと思います。

このような企業での栄養士採用の場合は、給食施設の栄養士に比べて給料が割高となることが多いです。

(これでやっと一般的なOLさんのお給料くらいに近づけます)

「食事指導スキルを身に付けたい!」

「病気の方ではなく、ダイエットや美容の為の食事指導をおこないたい」

という方には、良いのではないでしょうか。

②独立をする

やはり、組織での給与アップには限界があるかと思います。

そこで次の方法が”独立”です。簡単にいうとフリーランスです。

起業という選択肢もあります。

これは正直、だれでも出来る方法ではないですし安定もしていませんが

現状打破する方法の1つかと思います。

ただ、注意点があり「誰でも独立すればすぐに稼げる」わけではありません。

何なら、お金の為だけに起業されるなら、別の業態の方がよほど良いと思います。

「収益を上げ続ける」ことも想像以上に大変です。たった1カ月だけ”月収7桁越え~”ってなったからといって

翌日がゼロだったら意味がないのです。年間通して稼ぎ続ける仕組みを作る必要があります。

また、例えば実際の収益は2倍になったとしても、経費などで自分のお給料として使える金額は変わらない

...いや、従業員時代より少なくなることも多々あります。

人脈やスキル、タイミング、センスなど色んな状況が重なって生活できるので

ある意味ハイリスクハイリターンな選択かと言えます。

 

【本当は、予防医療が重要視されるような社会になるのが一番】

さて、ここまでは”現時点”での方法を述べていきましたが

実際は栄養士や管理栄養士の給与が上がる為には社会的地位を上げ

=「病気になってから初めて、食事に気を付ける」という、流れを本当は変えるべきなのかなと思います。

今の日本の医療制度ですと、国民皆保険制度により、病気になって病名がついてしまってからの方が

保険料が安くなるのが現状。しかも医療費も3割負担で良いのです。

これに関しては、国の仕組みと我慢強くて勤勉な日本人の国民性も関係しているので

複雑かと思いますが

”病気にならないことにもっと頑張っていい社会”

”病気になる前に、努力している人がカッコイイと思われる社会”

になれば、食事による未病対策の必要性がもっと高まり

栄養士の給料が上がるのではないかと思います。

 

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食育子(しょくいくこ) 福岡出身の管理栄養士。一児の母。 もともと居酒屋で飲み食いするのが大好きだったが、妊娠・出産を機にほとんど飲まなくなった。 今は、外食をあまりしなくなったので、二郎系とかを家でどうにかして作れないか試行錯誤中。
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