栄養指導のコツ1

栄養学だけ知っていればいいわけじゃない「結果を出す栄養指導のコツ」とは?!

私は管理栄養士として、今まで病院や未病対策、ダイエットなど

様々なタイプの栄養指導を行ってまいりました。

また、他の管理栄養士さんの栄養指導なども拝見し、色んないい点や悪い点などを発見しました。

そこで今日は、管理栄養士として「栄養指導」をする際に気を付けるポイントを

ご紹介していきたいと思います!

目次

①どの食品にどんな栄養素が含まれているかちゃんと把握している

まず、栄養指導をする際に管理栄養士として求められるスキルは

”どの食品に、どんな栄養素が含まれているのか”

を知っていることです。さらに、それらの食品の中でも一般的に手に入りやすく、食べやすい食材をその人に合わせて提案するのもポイントです。

...例えば、便秘を訴えている患者さんでカウンセリングから食物繊維やビタミンCが不足しているであろう場合

「食物繊維を多く含むような、玄米やゴボウを食べてくださいね」

と単に食物繊維を多く含む食品をお伝えする方もいると思いますが

もしカウンセリングをしていてその方が

”胃腸機能が低下しているであろう”と推測される場合には安易に消化しにくい

「非水溶性食物繊維」を多く含む食品を勧めない方が良い場合があります。

なぜ、非水溶性食物繊維を多く含む食品は便秘で尚且つ胃腸機能が低下している方に向かないのか。

それは、腸で消化しきれずに腸で停滞しかえって便秘を悪化させてしまう恐れがあるからです。

ケースバイケースで、その方に合った指導をできるようにとにかく

「相手のことを見る!!!!!!!」

というのがポイントです。

②相手のライフスタイルに応じたアドバイスができる

どんな生活をしているのかをしっかりとカウンセリングしましょう。

例えば...前にこんな栄養指導をしていた方がいました。

例●単身で料理を一切せず朝食も食べない男性に対して

「味噌汁とごはんにサラダをつけて、朝から食べるとバランス良いですよ」

これは確かに、理想的なメニューかも知れませんが

この男性が明日から果たして実行してくれる確率はどれくらいでしょうか?

●朝を食べない理由

をしっかり聞いた上で

●自炊以外の方法

を提案出来ます。ちゃんとライフスタイルに基づいたアドバイスを行うこと。

③目的はあなたの知識を伝えることじゃない!

ここで、大変大事なことがあります。

栄養指導を行うにあたって大事な事は、あなたの知っていることを伝えることじゃない

んです。

たくさん勉強をしてきたかも知れません。ずっとやりたかった念願の栄養指導かも知れません。

しかし、目的は「患者さん(お客さん)に行動してもらい継続してもらい結果を出してもらうこと」

最終的に「健康的で幸せになってもらうこと」なのです。

その軸がぶれると、何の時間かわからない時間になってしまいます。

 

【成功する栄養指導に必要なのは”相手の生活と性格”を一瞬で見極めて提案すること!】

はい、ここでうんこみたいなイラストになってしまった

私が栄養指導に関して非常に大事だと考える”行動のピラミッド”を紹介したいと思います。

まず大切なのが

ステップ①相手のライフスタイルを把握すること。

外食が多いのか、夜遅いのか、不規則なのか、ストレス過多なのか、自炊が好きなのか

そのライフスタイルを把握することで無理のない提案をしていきましょう。

ステップ②やる気=モチベーションアップを図れる内容か

ほとんどの方は、変わりたいけど否定して欲しくないと思っています。

でも、今までの継続してきた何かが問題だったから栄養指導に来ているわけです。

ということは「良い習慣」をまず褒めること。そして「もっとこうした方が良い」ことを提案すること。

相手にもよりますが、臨機応変に対応することでモチベーションが上がり結果も変わってきます。

ステップ③やる気が出てきたところでやっと「方法論」を伝えること。

やっとここで栄養学、食品学の出番がやってきます。

つまり逆に言うと、ステップ1、2ではまだ栄養の話をすべきではないのです。

病院での栄養士道の場合、時間が決められていますので難しいかも知れませんが

本題に入る前に如何に患者さんの気持ちを「引き込む」か「聞く耳を持ってもらうか」が大事なポイントになります。

ステップ④最後にその方が最低限でもやれることを3つまで伝える。

やっと普段の食事に興味を持ってもらって、「こうしたら良いですよ」

というのが伝えられたとしても、その方の生活習慣において難易度が高い内容だったら結局実行できないか

実行してくれたとしても続きません。本当にすごくすごく簡単なことで良いので

その方が出来そうなことで最も難易度が低いものを3つまで(たくさん言わないこと)

伝えて、「これならできそう」と納得してもらって実行するようにしていきましょう。

【もっとも大切なのはとにかく”相手を見ること”】

さて、ここまでが成功する(結果の出る)栄養指導のポイントです。

大事なことは、ちゃんと相手と向きあうこと。

人間VS人間でしか出来ない、心のこもった結果の出る指導にしていきましょう!

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食育子(しょくいくこ) 福岡出身の管理栄養士。一児の母。 もともと居酒屋で飲み食いするのが大好きだったが、妊娠・出産を機にほとんど飲まなくなった。 今は、外食をあまりしなくなったので、二郎系とかを家でどうにかして作れないか試行錯誤中。
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